アイテック株式会社 代表取締役社長 青木英一郎 氏
掲載号:「中小企業かごしま」2009年10月号掲載
鹿児島市吉野町の住宅が集まる一角を車で走っていると、ひと際目立って見えてくる会社が「アイテック株式会社」である。 本号では、アイテック株式会社代表取締役社長である青木英一郎氏にインタビューさせて頂いた。
会社の沿革について
今でこそ私と7名の従業員で日々頑張っていますが、昭和43年に鹿児島市の坂之上で創業した当初は、40歳の私の叔父と19歳の私だけでした。叔父は元々職人でしたが、私はまったくの素人で、営業から工事の手伝いまで何でもやっていました。素人ということで、お客様や他業者との駆け引きも知りませんでした。そして、とにかく一生懸命そしてまじめにやりました。そのようなところが好かれて、今までやってこれたのかも知れませんね
え。
また、設立から10年ほど経った昭和50年代は、原良団地などの住宅工事で忙しくなり、大手住宅メーカーとの取引も始まり、下請会社の集まりの会長なども務めさせて頂きました。
ところで、「アイテック」の名前の由来は何だと思いますか?
平成6年にこの名称に変更しましたが、顧客・仕事・仲間を愛するということから「アイ」、「テック」はテクノロジーの意味ですが、それだけではなく、インフラテック(株)の松崎会長を私が尊敬しているというところからも来ています。
業務内容について
私どもは、鹿児島県内一円をエリアに給排水・衛生設備工事、上下水道、空調工事、浄化槽工事など総合設備業を営む会社です。また最近では、水道工事のプロとして、トイレ、台所、洗面、お風呂場など水廻りのリフォーム工事も手がけてお客様から喜んで頂いています。給排水工事が中心ではありますが、各家庭の水廻りの工事などは修理等をしていく中でお客様の方から声がかかることも多く、まさに信頼関係から生まれる業務だと感じています。
環境問題への取り組みについて
わが社では、環境問題特に地球温暖化防止のために様々な活動をしています。
今、暑くありませんか?本当はエアコンでどんどん冷やせば快適なのでしょうが、ここでは夏場、室内の設定温度を28℃にしています。秋冬はブレーカーそのものを落とし、冬場はストーブを使用しています。その他にも、上を見てもらえば分かるように通常2本ある蛍光灯を1本はずしています。また、会社の窓側はゴーヤの葉やつるで覆い、直射日光を防ぎ室内温度を少しでも下げるいわゆる「グリーンカーテン」を取り入れています。
そして、独自の環境宣言を作成したり、環境マネジメントシステム(企業等の経営にあたって環境への負荷を管理・低減するための仕組み)の規格の一つであるKESを取得したりもしています。
また、環境問題担当の社員を1人決め、朝礼で現在の取り組み状況等を発表してもらっています。少しずつでもやっていくことで社員の意識も高まり、お客様からも支持される会社になると考えています。
会社の理念・社長のモットー
わが社の経営理念として、「お客様に信頼され、愛される会社にする」「地域社会の発展に貢献し、地域に愛される会社にする」「明るく活気ある職場にし、働きがいのある会社にする」「オンリーワンの企業を目指す」の四つを掲げています。
また、私個人としては、社員を大事にし、何でもまず自分が率先してやることを大切にしています。
これまでの苦労について
今振り返ってみると、不思議と苦労したという覚えがないんですよ。ただ、実際には、当時は大変だったことも、周囲のいろいろな方々の助けをもらい、何とか乗り越えてこれたからかもしれませんねえ。
従業員に望むこと
従業員には、日々成長し、私を超えて欲しいと思っています。
今後の目標
当面の課題として、どのように次に引き継ぐか、つまり、次の世代を育てるということがあります。
また、いつも心掛けていることなのですが、「一期一会」、出会いを大切にしていきたいですね。
概要
取材メモ
ホームページに社長の趣味が「鉄道模型」とあったので、インタビュー後に聞いてみました。
すると、最近は模型よりも、実際の鉄道の旅が好きだとのことでした。出張などの際、列車で移動しないといけない時も、移動の疲れよりも楽しみが先に来るとのことでした。